【Copilotの仕組み】知らずに使うと大損します
Copilotを使い始めたのに、返ってくるのは当たり障りのない回答ばかり。
「結局、自分でメールや資料を探したほうが早い」
そう感じているなら、足りないのは長いプロンプトではないかもしれません。
今回知ってほしいのは「Work IQ」です。
Copilotの強みは、文章を作れることだけではない。
Copilotはアクセスできるメール、会議、チャット、ファイルなどを手がかりに、仕事の背景を踏まえて回答できます。
今回覚えて帰ってほしいのは、次の2つだけです。
Work IQは何をしているのか
Copilotへの依頼に入れたい4つの要素
最後に、そのまま使える実務プロンプトも載せます。
Work IQを一言でいうと
Work IQとは、Copilotを「一般論に詳しいAI」から「自分の仕事を手伝えるAI」に近づける仕組み。
Work IQというアプリを開いて操作するわけではありません。
私たちが使うのはCopilot。その裏側でWork IQが、仕事に関係する情報やつながりを回答へ生かします。
Work IQは「データ・記憶・推論」の3つを組み合わせて使用します。
データ:メール、会議、チャット、ファイルなど
記憶:好み、仕事の進め方、関係性など
推論:情報同士をつなぎ、次に必要な答えや行動を考える
だから、単にキーワードが一致する資料を探すだけではありません。
「誰が関係しているか」
「会議のあとに何が変わったか」
「どの依頼がまだ残っているか」
こうした仕事の流れまで踏まえて、使える形に整理することを目指しています。
一般的な生成AIとの違い
たとえば、先週の会議について要約してほしいとします。
業務情報を渡していない生成AIには、議事録や文字起こしを自分で貼る必要があります。
一方、Microsoft 365 Copilotは、ユーザーがアクセスできるMicrosoft 365上の仕事情報を回答に利用できます。
対象を明確にすれば、会議だけでなく、関連するメールや資料を含めて整理できる場合があります。
違いを一文にすると、こうです。
一般的な生成AIは「渡された情報」を中心に答える。Microsoft 365 Copilotは「アクセスできる仕事の文脈」も手がかりに答えられる。
ただし「Copilotなら何も指定しなくても全部分かる」は間違いです。
情報が多いからこそ、どこを見て、何を出してほしいのかを絞る必要があります。
回答がズレる人に足りない4つの要素
私が実務で意識しているのは、プロンプトの長さではありません。
対象:どの会議、案件、顧客、資料か
期間:今日、直近1週間、先月など
情報源:Teams、Outlook、会議、関連ファイルなど
出力形式:表、箇条書き、メール下書きなど
たとえば、
新商品プロジェクトについてまとめてください。
これでは、Copilotは「どの期間の」「どの情報を」「何のために」まとめるのか判断しにくい。
4つの要素を入れると、こう変わります。
直近1週間の新商品プロジェクトについて、Teams会議、関連メール、資料を確認してください。決定事項・未決事項・担当者・期限を表にまとめ、参照した情報源も示してください。不明な点は推測せず「要確認」と記載してください。
これで仕事の範囲が明確になりました。
長文は音声入力がおすすめです。
そのまま使える実務プロンプト4選
明日から使えるプロンプトを共有します。
〇〇の部分だけ、自分の仕事に置き換えてご使用ください。
1.会議後のタスク(議事録)を整理する
今日の〇〇会議を確認してください。
次の5項目に分けて表で整理してください。
・決定事項
・未決事項
・担当者
・期限
・次のアクション
会議後に送られた関連メールも確認し、変更があれば反映してください。
参照した情報源を示し、不明な点は推測せず「要確認」と記載してください。
2.休み明けに仕事の変更点をつかむ
〇月〇日から〇月〇日までの〇〇プロジェクトについて、
Teamsの会議とチャット、関連メール、更新された資料を確認してください。
次の順でまとめてください。
1. 期間中に決まったこと
2. 以前から変更されたこと
3. 私への依頼
4. 期限が近いもの
5. 最初に確認すべき情報源
事実と提案を分け、不明な点は「要確認」としてください。
3.今日の優先順位を整理する
今日の予定と、直近3日間のメールやTeamsで私に依頼された未対応事項を確認してください。
優先して確認すべき仕事を3つ挙げ、
・優先する理由
・期限
・関係者
・情報源
を表にしてください。
最終的な優先順位は私が判断します。
判断材料が不足している場合は「要確認」と記載してください。
4.上司への報告書の下書きを作る
先月の〇〇に関する会議、メール、関連資料をもとに、上司へ提出する月次報告の下書きを作成してください。
構成は次のとおりです。
1. 実績
2. 課題
3. 未決事項
4. 来月の対応案
数値、担当者、期限には参照元を付けてください。
確認できない内容は補わず「要確認」と記載してください。
うまくいかないときに確認したい3つのこと
1.情報源を指定しているか
「会議をまとめて」だけでは、その後のメールで決まった変更が入らないことがあります。
重要な案件では、会議、メール、チャット、ファイルのどこまで確認してほしいかを指定します。
2.重要事項を人が確認しているか
Copilotの回答は、最終決定ではなく確認しやすい下書きです。
特に、次の項目は人が情報源まで確認してください。
金額や数値
担当者
納期
最終決定事項
顧客や社外へ送る文章
人事、法務、機密情報
Copilotは「確認をなくす道具」ではありません。
「確認すべき場所を絞る道具」と考えると、実務で使いやすくなります。
3.元の情報が整理されているか
古い資料が残っている。
ファイル名だけでは中身が分からない。
決定事項が会議、メール、チャットに分散している。
この状態では、Copilotも正しい情報を選びにくくなります。
AIの導入は、社内情報の置き場所や共有方法を見直す機会でもあります。
「Copilotに社内情報を見られるのが怖い」について
Microsoft 365 Copilotは、ユーザーがアクセス権限を持つ仕事情報を使って回答するように設計されています。
裏を返すと、もともとの共有設定が広すぎれば、閲覧できる情報が回答に使われる可能性があります。
確認すべきなのは、Copilotだけではありません。
SharePointサイトの共有範囲
OneDriveファイルのアクセス権限
Teamsのチームやチャネル設定
退職者や異動者の権限
全社共有になっている資料
「権限管理があるから何もしなくてよい」でも、「Copilotが勝手に全部見る」でもない。
既存の共有設定を整えることが、安全に使うための土台です。
仕事の範囲を決めて指示しましょう
Copilotの回答がズレるとき、すぐに「AIは使えない」と判断するのはもったいない。
まず、次の4つを指定してみてください。
対象
期間
情報源
出力形式
Work IQが扱える情報は広いからこそ、人が範囲を決める必要があります。
今日の会議を1つ選んで、まずはこの依頼から試してみてください。
今日の〇〇会議と関連メールを確認し、決定事項・未決事項・担当者・期限に分けて表にしてください。参照した情報源を示し、不明な点は「要確認」と記載してください。
Copilotを「何でも知っているAI」として使うのではなく、
「確認範囲を指定すると、仕事の下ごしらえをしてくれる相棒」として使う。
この感覚がつかめると、Copilotへの聞き方が変わります。
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